【フィードバック能力が…】スーパーFJ岡山チャレンジカップ最終戦レースレポート

みなさんこんにちは!レーシングドライバー菊池宥孝です。
今回は、12月1日に開催された「スーパーFJ岡山シリーズ最終戦」と、そのレースの反省を生かして12月8日に臨んだ「スーパーFJ日本一決定戦」のレースレポート2部構成になります。
まずは、12月1日の「スーパーFJ岡山シリーズ最終戦」から振り返ります。
レースウィークの練習走行

写真提供:@1honechan(Instagram)様
レースウィークの練習走行は、新品タイヤで走りましたが、今までに感じたことのないオーバーステアで、まともにハンドルが切れず旋回速度が大幅に落ちてしまっていました。
僕とチャンピオン争いをしていたドライバーは、ユーズドタイヤから新品タイヤに変えてタイムが落ちている状況を踏まえてチームで話し合った結果、
- タイヤの特性が変わった
- 路面コンディションが今までと全く違う
という結論に至りました。
さらに、僕たちのチームのマシンは4輪全てに「ミミズ」と呼ばれる長いタイヤカスが付いてしまって、タイムロスに大きく繋がってしまっていたため、
- 走行ラインや車の動かし方
- マシンセットアップをどこまで改善出来るか?
を重点的に考えて走りました。

ミミズと呼ばれるタイヤカス。一般的にはドライビングが悪いと発生する。
なかなか答えにたどり着かず練習走行から苦戦していましたが、最後の最後に今までは遅いと考えていたドライビングスタイルに変えてみたらタイムが伸びましたが、僕のフィードバック能力が悪く、マシンセットアップは最後まで煮詰められないままレース本番を迎えました。
練習走行のタイムは、チャンピオン争いをしていたドライバーに大きく引き離されていたため、ぶっつけ本番でアンダーステア方向に大きくセッティングを変えました。
予選
1位/5台
BestTime 1’40.206 (-0.073)
予選ポールラップ動画
8時50分開始。コースコンディションはドライ。気温はかなり低かったです。
直前にハイグリップタイヤを履くポルシェが予選を走った路面だったため、少し期待して臨みました。
僕たちコウゲレーシングのマシンが得意とするグリップの高い路面です。
走り始めてすぐに、前日のどうにもならないオーバーステアが消えていて、思い切って攻めていける良いマシンセットアップだと感じました。
ラスト3周でタイムを出しに行って、最終ラップで逆転ポールポジションを獲りました。
改善点
ポールポジションは獲れましたが、予選の中でもライン取りや走らせ方を色々と試す余裕があったら良かったです。台数が少ないレースでしたので、多少の失敗を覚悟で決勝に向けた走行をすべきでした。
この、「ドライビングに余裕があるかないか」が、結果的に後の決勝レースで大きな差となりました。
決勝
決勝ハイライト動画
2位/5台
TotalTime 20:10.876 (+2.982)
BestTime 1’40.007(+0.253)
コースコンディションはドライ。
ポールポジションからのスタートでしたが、少しホイールスピンをさせてしまいました。クラッチの繋ぎ方が雑だったことが原因です。
その結果、1コーナーで2番手に、2コーナーで3番手に落ちます。
しかし、次のアトウッドカーブで2番手がフロントタイヤをロックして立ち上がりにロスしたところを狙って、バックストレートエンドのヘアピンで2番手にあがりました。
序盤は1位とほぼ同じペースで走行していましたが、レース中盤以降、1位がペースアップしたのに対し、僕のタイムは非常に安定していたものの、あまりペースアップ出来ません。
レース終盤アトウッドコーナーのライン取りを少しずつ変えてみたらタイムが伸びたものの、3番手のドライバーに徐々に追い付かれてしまい、最後は少し牽制のライン取りをしなければいけなくなりましたが、ギリギリ2位でフィニッシュしました。
改善点
スタートの失敗は明確でした。
そして、レースペースで大きく負けてしまったことは、しっかりと振り返らなければいけません。いくらタイムが安定していても遅かったら意味がありません。
おそらく、ドライビングとセットアップ両方の面からグリップダウンしたタイヤの性能を発揮させられていないと考えられました。
レース総括

写真提供:@1honechan(Instagram)様
今回のレースは、グリップダウンしたタイヤが予想以上にマシンとドライビングに合わず苦労しました。
そんな時に必要不可欠なのがドライバーの器用さとフィードバック能力です。僕にはそれが欠けていました。
僕が乗らせてもらっているマシンは、セッティングを大きく変えなくても問題なく走ってくれる素性の良いマシンです。
しかし今回のようにマシンがフィットしていない時に、ドライビングとセッティングで器用に対応出来るだけの能力と経験が僕にはありませんでした。
この問題についてチームで話し合った結果、日本一決定戦も同じタイヤが供給されるであろうと予測して、ドライビングの改善は勿論のこと、セッティングも大きく変更して日本一決定戦に挑むことに決めました。
時間は少なかったですが、僕が出来る事は、レースで負けた原因を徹底的に探して、シミュレーターでイメージを作ってドライビングのレベルを高めることです。
とにかく2019年最後のレースで後悔がないように、しっかりと準備して日本一決定戦に向かいました。
◆日本一決定戦のレースレポートはこちら→https://racing-hirokikuchi.com/racereport-2019suzuka-final/
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