【クソレース!】2019スーパーFJ日本一決定戦レースレポート

みなさんこんにちは!レーシングドライバー菊池宥孝です。
2019.12.07~08に鈴鹿サーキットで開催された、「スーパーFJ日本一決定戦」に出場してきました。
まず、日本一決定戦までの流れとして、1週間前に開催されたスーパーFJ岡山シリーズ最終戦で、新品タイヤがグリップダウンして、自分のドライビングとマシン特性に全く合わなくなったことに気が付いていました。
岡山シリーズの時は、スーパーFJが走る前にポルシェのラバーが載ってくれたおかげでポールポジションを獲得出来ましたが、路面コンディションが落ちた決勝レースでは、全く歯が立たずに2位を守ることで精一杯でした。
結果を残すことが出来なかったものの、日本一決定戦前に貴重なデータを取れたことを前向きに捉えて、ドライビングの改善とマシンセットアップの大幅な変更を施して、レースウィークに入りました。
◆スーパーFJ岡山シリーズ最終戦のレースレポートはこちら→https://racing-hirokikuchi.com/racereport-2019okayama-6/
金曜日の練習走行

写真提供:助野 様
練習走行は金曜日の20分×2本のみ。新品タイヤで走り始めました。
1本目を走行し終わって、ドライビングで上手くいっていないコーナーがあると感じていたので、オンボードとデータロガーを使って改善して、持ち込んだセッティングも大きく外れていないものの、どうしてもロスになるポイントがあったので、微調整をして2本目の走行を始めました。
2本目の走行枠はコンディションが僅かに落ちてきたものの、0.4秒タイムを更新してまずまずの仕上がりでした。
しかし、こちらでも細かい走りの改善点が何点かあったうえ、セッティングは狙ったところが改善されなかったので、違う部分で微調整して予選に備えました。
不安要素だった終盤のタイムの落ちも、この時点では全く問題なく、少し油断してしまったのが今思うと痛かったです。
予選
※キクブログ限定動画です。
A組5位/24台
Best Time 2:15.301(+0.973)
コースコンディションはドライ。朝8時から予選が始まりました。気温はかなり低く、タイヤの皮がなかなか剥けないコンディションでした。
1週間前の岡山シリーズでも最終ラップにベストタイムが出たので、今回もラスト2周に狙いを絞って走行しました。
思ったよりペースが上がらず、10番手くらいをうろついていて正直焦りかけましたが、落ち着いてラスト2周に集中し、まずは2分15秒5を出して次のラストラップを完璧にまとめようと考えました。
しかし予想以上に前走車と詰まってしまい、「前に引っ掛かるのではないか?」と、集中力が切れてしまい、S字とデグナーで少し攻め切れず、最後のシケインでは前走車に追い付いてしまって大きくロスしてしまいましたが、最終ラップに記録した2分15秒301がベストラップとなりました。
ベストラップの走りは良くありませんでしたが、スリップで引っ張ってもらった恩恵もあるので、悪いなりに満足しなければいけないと思います。
予選が終わると、とある問題が明るみになって各チームで話題になっていました。僕は不利な条件でしたが今更どうにもならないと知っていましたし、詳しい人がレースを見れば簡単に分かることなので、僕は今出来る精一杯の走りをするしかないと切り替えました。
改善点
アタックラップで前と開ける間隔を失敗しました。
後ろから誰も来ていませんでしたし、ラスト2周のアタックラップに入る前に、念のため再び大きく間隔を開けていれば、もしかしたら4番手タイムを狙えたかもしれません。
ただ、ラスト3周の時点では12番手くらいのタイムだったので、余裕が無かったのも事実です。
元を辿ると、余裕が無かったのが失敗の原因ですので、精神的な弱さが出てしまったと言えます。
第一レグ
※キクブログ限定公開の動画です。
A組6位/24台
TotalTime 13:41.551 (+7.576)
BestTime 2:15.834(+0.951)
悪くないスタートでしたが、6番手スタートのドライバーが素晴らしいスタートを決めて、1コーナーまでにオーバーテイクを許してしまいました。
その後は、ほぼ同じようなペースで最後に少しずつ追い付いたものの、抜くまでには至らず、最終ラップはS字で滑らせてしまってそのまま6位でチェッカーを受けました。
改善点
自分の中では悪くないスタートなのに抜かれてしまったこと関しては、スタートの方法を大きく変えなければいけないと思われたため、翌日の決勝レースで急遽スタート方法を変更するのはやめておいて、今のスタート方法の精度をもっと高めようと考えました。
ウィークポイントだったタイヤの熱の入りを克服しようとドライビングを少し変えましたが、タイムには反映されなかったのが最も大きな反省点です。
第一レグ後に、“得意の”他のマシンの覗き見をして、タイヤの摩耗状態を比較したら、僕のタイヤは少し多くのささくれ(シワ)が出来てしまっていたので、タイヤの発熱のさせ方や、使い方の改善を目の前の課題としました。
そして、微調整したセッティングも上手く機能しなかったため、予選と同じセッティングに戻して翌日の決勝レースに備えました。
決勝
※キクブログ限定公開の動画です。
12位/47台
TotalTime 39:19.158 (+14.515)
BestTime 2:16.241(+1.408)
スタートは第一レグよりも上手く決めたのですが、前方のマシンがストールしてしまったことで、それを避けた際の若干の抵抗と、後方のマシンが素晴らしいスタートを切った事が重なり、順位は変わらず11番手のままでした。
オープニングラップのシケインでアウト側からオーバーテイクをして10位に上がりますが、立ち上がりの加速で失速したところを後方のマシンに狙われていたため、厳し目のブロックラインで1コーナーに進入しました。
しかし、僕は1コーナーで大きくオーバーランしてしまい、4台にゴボウ抜きされてしまい14番手に落ちます。
その直後、大きなクラッシュが発生したことにより、赤旗中断後にセーフティーカー先導で再開しました。
セーフティーカーラン中に前で1台がマシントラブルでリタイアし、もう1台はレース再開時のエンジンストールで出遅れたため、12番手からのスタートです。
レース再開時は前から離される事なくスタート出来ましたが、ペース自体が上がらず前からジワジワと離されていきます。
セーフティーカースタート時に1コーナーでスピンした上位ドライバーにもすぐに抜き返されました。
その後、後方から追い上げて来たドライバーにスプーンで抜かれますが、130Rでアウトから抜き返して順位を守りました。
しかし、最終ラップの1コーナーで完全に捉えられ、厳し目のブロックラインを取ったものの、難なく抜かれますが、その前で1台がスピンしたため、順位は変わらず12番手のままチェッカーを受けました。
もうお気づきの方も多いと思いますが、こんな順位でありながら、1台もまともにオーバーテイクすることの無かった不甲斐ない日本一決定戦となってしまいました。
今季ワーストレースです。
改善点とレース総括

写真提供:助野 様
スタートは、ホイールスピンギリギリのポイントで上手く決めれるようになり、それなりにはなっているのですが、完璧なスタートを切ったドライバーには歯が立ちません。
今回は、たまたま後方のドライバーが完璧なスタートを切ったことで気が付いた改善点です。
おそらくクラッチミートの回転数や、クラッチの繋げ方が全く違うと思われるので、色々と研究しなければいけません。
レース序盤にブロックラインを取ってコーナーに進入してコースアウトしたのは、タイヤが発熱しきっていないことを全く考慮出来ていなかった初歩的なミスであり、大きな間違いでした。
そして、決勝レースでタイムを伸ばすことが出来ずにタイヤをズルズルにしてしまったのは、第一レグのレースで、ささくれを作ってしまったことが決勝レース終盤の伸び悩みに響いてしまったのだろうと考えています。
- タイヤの温め方と使い方
- セッティングを良い方向性に持っていくためのフィードバック能力
特に、この2点が自分に不足していたので、これからのレースに生かしていこうと思います。
素晴らしいアドバイスを頂きました

写真提供:飯田 様
今回のレースに出場するにあたって、応援してくれたスポンサーの方々、現地でお声がけしてくれた方々、本当にありがとうございました。
シーズンをこのように終わるのは納得出来ませんが2020年はFIA-F4でコンスタントに入賞することを目標にします!
実はレース後にも、チームの方と話し合った結果、素晴らしいアドバイスにたどり着きました。ドライバーとして大きく成長出来るアドバイスです。
まずは実践して来ようと思います。
というわけで、近々鈴鹿サーキットで復習の練習走行に行って来ます!
ではまた!
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