【さかなクンになろう】レーシングカートのレインセッティングのコツ

みなさんこんにちは!レーシングドライバー菊池宥孝です。
みなさんは普段、雨が降った日に練習しますか?
よく見受けられる光景として、雨が降ると練習しているドライバーは減ってしまいますが、意識の高いドライバーたちは率先して走っています。僕もプロを目指して始めた意識高い系ドライバーなので、雨が降ろうと雪がうっすら積もっていようと関係なしに走ってきました。
雨を速く走るには練習するしかありませんが、マシンのセッティングによっても大きくタイムが変わってきます。
いくら上手いドライバーだって、全く接地感のないセッティングでは速く走らせることは難しいですし、あまり上手くないドライバーでも、安心して攻め切れるセッティングなら結構速く走らせることが出来ます。
実際に僕が初心者の頃、初めてのレインコンディションレースでセッティングがハマって、当時のSS全国チャンピオンを抑えてタイムトライアル2番手を獲得しました。
全国チャンピオンより僕の方が下手くそだったのは言うまでもありません。
それなのに、セッティングがハマってしまうとタイムが出ます。ぶっつけ本番でしたが、レインコンディションのベースセッティングを施してくれた当時のメカニックさんには感謝しかありません。
これがレーシングカートの面白いところです。
このようにセッティングがハマることは滅多にありませんが、ある程度ちゃんと走るところまで持っていくことは出来ます。
そのために必要なのがベースセッティングです。
「雨が降ったら、とりあえずこのセッティング」というものを知っていれば、その時々の細かい変化にも柔軟に対応出来ます。
そこで今回は、レーシングカートのレインセッティングについて解説して行こうと思います。
クラスによってベースセッティングは異なる

X30クラスとSSクラスではベースセッティングが大きく異なる
最初に言っておきたいのは、「レインコンディションのベースセッティングに絶対はない」ということです。
クラス・カテゴリーごとに最適なベースセッティングは異なります。
僕がYAMAHA-SSクラスで使っていたベースセッティングと、X30クラスで使っていたベースセッティングは大きく違うものでした。
具体的には、YAMAHA-SSクラスの方がタイムがセッティングに左右されやすかったです。
反対にX30クラスは、フレームメーカーにもよりますがドライのセッティングにリアロングハブだけ付けてしまえば、それなりに走らせることが出来ました。ある程度はドライバー側の操作で対応出来るということです。
なぜ違ってくるのでしょう?
ベースセッティングを決めるコツ
僕が乗っていて感じたのは、マシンの重量とスピード域が違うと、フレームにかかる負荷や動きが全く変わってくるということです。
スピード域が高く重量も重いX30クラスは、荷重がかけやすく曲げるのが簡単なため、ドライバー側の操作で対応しやすい場合が多く、スピード域が低く低重量なYAMAHA-SSクラスは、荷重がかけにくく曲げるのが難しいため、曲がりやすいセッティングにしなければいけませんでした。
曲がりやすいセッティングとは、旋回性が高く長い時間曲がり続けられるセッティングのことです。
YAMAHA-SSクラスで使用されるKT100エンジンはパワーが低いエンジンですので、トラクションはそれほど重要ではありません。
とにかく旋回性を重視したセッティングにしていきましょう。
しかし、ドライコンディションのような考え方で旋回性を高めてもレインコンディションでは上手くいかないことが多いです。
レインではレインなりの旋回性を高めるセッティングがありますし、コースレイアウトや雨量によっても変わってきます。
ここから先はキクブログnextで解説していきます。良かったら見てみてください。
基礎編の目次紹介
- SSクラスのベースセッティングはこれだ!
- フロント周りのセッティングは?
- リア周りのセッティングは?
- フレーム剛性のセッティングは?
- レインはどのように考えてセットアップするの?
- セットアップの時に必ず意識しておくべきポイント
◆続きは…
【基礎編】レーシングカートのレインセッティング→https://note.com/race_hirokikuchi/n/n661ab7e0d109
【実践編#1】雨量と気温に合わせたカートのレインセッティング→https://note.com/race_hirokikuchi/n/n76f09b324139
【実践編#2】コースレイアウトによって変わるカートのレインセッティング→https://note.com/race_hirokikuchi/n/n2bccac7ab763
写真提供:FUKAYA 様、K-TEC PHOTO 様、rino 様
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