【ホビーカートの頂点】SL全国大会で好成績を残すためのコツ

みなさんこんにちは!レーシングドライバー菊池宥孝です。
全国のホビーカーターの頂点を決めるSL全国大会はご存知でしょうか?正式にはSLカートミーティング全国大会と言います。
この大会は、全国各地のSLカートシリーズで戦うドライバーたちが、毎年シーズンオフ前に1つのコースに集まって全国No.1を決めるレースです。
SL全国大会は、
- 鈴鹿(2014.2019年)
- 菅生(2015.2018年)
- 琵琶湖(2016年)
- 瑞浪(2017年)
- もてぎ(2020年)
など、大きなカートコースで開催されています。
僕自身もレーシングカートを始めた2015年に、60台以上が集まったYAMAHA-SSクラスに出場しましたが、非常に手ごわいドライバーたちばかりで、ディビジョンⅡで4位、総合38位と洗礼を受けて終わりました。
当時の動画で、水色のカッパを着た白いヘルメットのダサいドライバーが僕ですので、気になる人はYOUTUBEで探してみてください。笑
さらに乗り方も下手くそなのでマネしないように。ただ、どの年のレースでも上位のドライバーたちのテクニックは非常に勉強になります。今回は、
- SL全国大会を目指す人
- SL全国大会に出場する人
- SL全国大会で好成績を収めるために、何をしたら良いか分からない人
に向けて書きました。
強者たちの本番まで
SL全国大会の開催コースは、おおよそ1年前に発表されるため、全国各地の強者たちは、「来年のSL全国大会で優勝するためにどうしようか?」と1年前から考えています。
そのため、元から速いドライバーたちが1年前から準備しているSL全国大会のレベルは非常に高く、
- ドライバー力
- マシンの競争力
どちらも欠けてはいけません。
つまり、SL全国大会の開催コースに特化したドライビングやマシンセッティングが準備出来なければ、勝つことは難しくなるということです。
- 鈴鹿スペシャル
- 菅生スペシャル
- 琵琶湖スペシャル
- 瑞浪スペシャル
- もてぎスペシャル
など、各コースに特化したセッティングを持っている人もいます。
そんな変人たち(良い意味です笑)に勝つには、正しい知識と準備が必要ですので、今回はエンジンの育て方や、セッティング、ドライビングの知識について解説していきます。
レース用エンジンを作ろう
SL全国大会で上位を狙うために必要不可欠な要素は、速いエンジンを育てることです。この考えが良いか悪いかは別として、速いエンジンがなければレースでは相当厳しい戦いを強いられます。
実際にレースに出ている人は分かると思いますが、KT100エンジンの個体差は非常に大きいです。
ただ、エンジンのポテンシャルをフルに発揮させることも重要で、ギア比とジャバラの組み合わせで最もタイムが出るところに照準を合わせる必要があります。
速いレース用エンジンの良いところを理解して、ポテンシャルをフルに発揮出来るギア比とジャバラを見つけましょう。
レース用エンジンの作り方は過去に解説しています。
※関連記事→レーシングカートでレース用KT100エンジンを作り上げる道のり
すぐ使える!セッティング術
速いタイムを出すためにはセッティングも重要です。
1年前から入念に練習を重ねられる人は、そのコースの完成度の高いベースセッティングを見つけられるでしょう。
ベースセッティングで重要なのは、
- シート位置
- ギア比
- タイヤ空気圧
です。
SL全国大会が開催されるのは寒い時期ですが、こうなることを見越して、2〜3月、または開催コースのローカルレース開幕戦に出場して入念にデータを取る人もいます。
セッティングに詳しいドライバーが、1度完成度の高いベースセッティングが見つけられれば、路面が重くなった時も適切に対処出来ます。
ただ、あまり練習に来れないドライバーはどうするか?
それを解決するには、「直前の練習でいかに早くベースセッティングを見つけられるか」が重要になります。
この短い時間で良いセッティングを見つけるのは、ある程度経験がなければ不可能です。
SL全国大会が開催されるのは寒い時期です。とりあえずタイヤ空気圧低めを試してみましょう。
「え?低め?」と思う人が多いと思います。もちろんフレームやホイールに影響される部分はありますが、「なぜ低めの空気圧になるのか?」セッティングについて詳しく解説した記事があります。良かったら見てみてください。
※関連記事→【寒い時は空気圧低め!?】セッティングがハマったを意図的に作り出す!タイヤを最大限に使い切ろう
すぐに試そう!ドライビングのコツ
レース用エンジンが出来上がり、ベースセッティングが決まったら、残すところはドライビングと細かいセッティング変更です。
レース路面が出来上がると、いつものようには乗れなくなりますが、ここでいつものフィーリングを求めてセッティング変更をしようとするとハマります。
ある程度、細かいセッティング変更で妥協点を見つけたら、あとはドライビングで対処するのが正しいアプローチです。
ただ、ベースセッティングの完成度が高ければ、細かいセッティング変更やドライビングでカバーする範囲が狭くなるので、やはりベースセッティングの完成度は重要になってきます。
話は戻りますが、レース路面でのドライビングの変化は主にブレーキングです。
最近のレーシングカートは、路面のグリップレベルが上がってくるほどブレーキリリースを早くしていく方向性になります。
このドライビングテクニックについても、解説した記事があるので気になる人は見てみてください。
※関連記事→【レーシングカート】旋回させるブレーキで重い路面を攻略する
まとめ
今回解説した内容を整理すると、
- レース用エンジンを含めたマシンの競争力が重要
- 事前にたくさんレースや練習が出来る分、コースを熟知したドライバーが有利
- 最高のフィーリングを求めて、セッティング変更の無限ループに陥らないことが大切
- レースウィークのマシンセットアップが正しい方向に進むように、あらかじめ知識を得ておく
- レース路面に対応出来るドライビングを身に付けておく
これらのポイントを上手く押さえたドライバーたちが上位に来ます。
たくさん練習して突き詰めることが出来る分、優勝するのが本当に難しいのがSL全国大会です。
もっと深く知りたいという人は続きの記事を見てみてください。ではまた!
写真提供:久家 様、FUKAYA 様、K-TEC PHOTO 様、ハルナモータースポーツランド 様
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