【ドライバー解説】2019スーパーFJ日本一決定戦の見どころ

みなさんこんにちは!レーシングドライバー菊池宥孝です。
2019年の僕は、岡山国際サーキットで開催される【OKAYAMAチャレンジカップ・スーパーFJ岡山シリーズ】にフル参戦、鈴鹿サーキットで開催される【鈴鹿クラブマンレース・スーパーFJ鈴鹿シリーズ】にスポット参戦しています。
ここまでの僕の成績は、キクブログのトップページから確認してください。
2019シーズンの目標は、スーパーFJ日本一決定戦での優勝と、スーパーFJ岡山国際サーキットシリーズのシリーズチャンピオンです。
僕が出場しているスーパーFJは、現在の日本人トップドライバーや、将来有望な若手の多くが四輪の基礎を学んできたカテゴリーで、その後のステップに繋がる技術を学べます。いわば、四輪レースの最初の登竜門という位置づけのカテゴリーです。
ここ数年、スーパーGTと併催されているFIA-F4も登竜門と表現しますが、FIA-F4トップチームの年間予算は約2000万円とも言われています。
資金が豊富にあるドライバーなら複数年参戦出来ますが、ごく普通の資金力しか持っていないドライバーは、集めてこなければなりません。
そこで、「FIA-F4でなくても学べることはスーパーFJで学んでしまおう」というのが、最近の若手ドライバーのトレンドです。そして、若手だけでなくフォーミュラカーをこよなく愛するジェントルマンドライバーも数多く参戦しています。
2019年の日本一決定戦は鈴鹿サーキットで開催されます。先日、鈴鹿サーキットで開催されたレースでは29台が集まり、熱いレースが開催されました。日本一決定戦では、さらに東地域からも多くの台数が遠征してきます。
そこで今回は、熱く激しいレースが観れる「スーパーFJ 日本一決定戦」の見どころについて紹介していきます。
目次
どんなレースが観られるの?
スーパーFJとは、フォーミュラカーレースの入門カテゴリーです。むき出しのスリックタイヤに、前後にダウンフォースを生むウイングが付いています。素人目にはF1と同じように見えるそうで、僕がF1ドライバーだと思っていた友人もいました(笑)
そんなフォーミュラカーレースの基礎を学ぼうと、プロのレーシングドライバーを目指す若者や、趣味として楽しもうと考えるジェントルマンの人たちが参戦します。
レースに出場するドライバーの多くは、レーシングカートや他の四輪レースで経験を積んだ人たちがほとんどです。そのため、レベルの高いギリギリのバトルが展開されます。
レースは相手を尊重した中で激しくバトルするものです。ドライバーたちは、フォーミュラカーレースの入門カテゴリーのスーパーFJで、しっかりとバトルの仕方について教わり、学びと実践を繰り返しながら成長していきます。
年末に開催される日本一決定戦では、その年に学んだ事を最大限発揮しようと各ドライバーが本気で日本一を獲りに来ます。
鈴鹿サーキットで開催される2019年の日本一決定戦では、熱く洗練された走りが観られることでしょう。
こちらは、日本一決定戦に向けて29台が集まった2019鈴鹿クラブマンレースの動画です↓※18:30秒にスタートします。
出典元:サーキットで頑張っています。 様
レースが開催される鈴鹿サーキットってどんなコース?
2019年のスーパーFJ日本一決定戦は、三重県鈴鹿市にある鈴鹿サーキットで開催されます。F1の開催コースとして有名で、「神が作ったコースだ」などと形容されることもある世界屈指の名コースです。
なぜ世界中のドライバーたちが絶賛するのかと言いますと、
- リズムの良さ
- 全てが違う特性のコーナー
- 中高速コーナーの多さ
- 絶妙なバランスが求められるコーナーがある
というのがドライバー側からの感想です。僕はリズムの良さが一番のお気に入りポイントです。1周の流れがリズムになっているので、意外とミスも少なく快適に高速コーナーを楽しめるのが良いですね。
さらに、観客側からの視点で見ると、1コーナーやシケインなどの見えやすいところがオーバーテイクポイントになっているのは大きな魅力です。
S字では車の挙動をじっくり観察出来るし、ヘアピンでは間近から車を観ることが出来ます。
それぞれのニーズに合った観戦ポイントがあるのはとても良いことです。ぜひ自分に合った観戦ポイントを探すことをオススメします。
※関連記事→【現役レーサー解説】鈴鹿サーキットのコース情報
どんな人が出場するの?
スーパーFJには様々な経歴のドライバーが出場しています。
基本的にはレーシングカート上がりのドライバーが多いのですが、ちょっと”変わった”経歴のドライバーもいるので紹介します。
変わった経歴のドライバー
僕のチームの先輩ドライバーである岡本大地選手は、先日のFIA-F4で表彰台に立っている実力派ドライバーです。レーシングカートの経験はほとんどなく、シミュレーターの経験が豊富にあります。
何かと小技を試すことが多いのですが、基本的に「シミュレーターで速かったから」という理由で、実車でも非常に危険な攻め方を試します。
速さがあり、レーシングカート上がりのドライバーとは走らせ方も少し違っていて、非常におもしろいドライバーです。
彼のように、レーシングカートの経験がほとんどなくてもスーパーFJを速く走らせるドライバーもいます。今年もレーシングカートの経験がないドライバーも参戦しているので、そういったドライバーたちに注目するのも見どころです。
また、僕のように大人になってからレースを始めたドライバーも多く、みんな高い意識を持ってレースに出場しています。Twitterなどで「スーパーFJ」などと検索すれば、現役ドライバーのアカウントに簡単にたどり着けますので、「どんなドライバーがいるのかな」などと探してみるのも楽しいかもしれません。
次世代を担う若手
スーパーFJでトップ集団を走るドライバーの多くは、某メーカー系の育成ドライバーを争う【レーシングスクール】で腕を磨いているドライバーが多いです。今年も、SRS-F(ホンダ系)の育成枠を争っているドライバーたちが数多く参戦しています。
近年では、2017年の日本一決定戦の優勝者が2019年から次期F1ドライバーたちが集まるFIA-F3(ヨーロッパを転戦するシリーズ)に参戦しています。
今年の優勝者も、近々ヨーロッパの舞台で輝く日が来るかもしれません。
そんな次期F1ドライバー候補たちが下位カテゴリーで切磋琢磨している現在を見て、「あの頃はこんなドライバーだったよなー」としみじみとF1を観戦している数年後だってあり得ます。
ジェントルマンドライバー
スーパーFJは若者だけが速いわけではありません。ジェントルマンドライバーにも速さを持った人たちがいます。先日、29台で開催された鈴鹿のレースでは、トップ10に2人のジェントルマンドライバーが入っています。
彼らの武器は「経験」です。「経験か若さか?」どちらが勝つかはレースの日まで分かりません。
加齢を速さに変えてしまうジェントルマンドライバーたちの走りも、要注目ポイントです!
注目ドライバー紹介

菊池宥孝。ゼッケン2番【ラインアップ KRS KKS-2】
最後に注目のドライバーを紹介します。
僕です(^^)/
はい。薄々勘付いていた人も多かったと思いますが、自分を売り込むために記事を書きました(笑)
大学3年のド素人がレースを始めて4年後に、当時の全日本カート選手権のトップドライバーと同じレースに出ているとは正直想像もつきませんでした。目標にはしていましたが。
本当にさまざまな偶然のような幸運が重なり、まだまだ未熟ですが少しづつ成長を重ねて今のレースが出来ています。
何か一つでも欠けていたら僕は今頃、道端で野垂れ死んでいたでしょう(笑)
2019年は僕のレース人生で、最初で最後の勝負の年になるかもしれません。結果がどうなるかは、これからの僕次第です。2019年最初のツイートがこちら↓
明けましておめでとうございます🌅
2019年も周りの方々に支えられ、昨年に引き続きスーパーFJに参戦します!このままだと、今年度が僕のモータースポーツ最後の年になります。
結果を求められる2年目なので、全力で走ります!
応援よろしくお願いします‼︎ pic.twitter.com/9tBKi4T9Yv— 菊池 宥孝 / Hirotaka Kikuchi (@Hiro_Kikuchi714) 2019年1月1日
大きな決意を持ってレースに出ています。「貪欲で冷静に」全てを出し切りますので、応援よろしくお願いします!!
写真提供:飯田 様、槙 様、@1honechan(Instagram)様
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